■熱心なファンも離れた?
その一方で、「通説を覆し、瀬名悪女説を斬新な切り口で描いた。瀬名は家康がかつて漠然と描いた夢を具現化し、家康の手に託していく。破滅までのルートまで完璧な“if”だった」など、アレンジを絶賛する声もあった。しかし、平均世帯視聴率は10.0%(ビデオリサーチ調べ/関東地区)と、WBCの中継がかぶった3月12日の7.2%をのぞくと、最低記録を更新。視聴者は支持しなかったようだ。
「たしかに、瀬名が家康の“太平の世”という夢を先に具現化し、それを家康に託して死んでいくというのは、鮮やかなアレンジだと思います。ただ、それに家康たちや今川勢が同調するというのは正直、やりすぎたかもしれません。本作は新たな視点で描く家康がテーマですが、奇抜なのはそれとは別。ついていけないと感じた視聴者は多かったことでしょう」(ドラマライター/ヤマカワ)
史実を大胆にアレンジした本作は、当初から歴史好きから総スカンをくらっていた。これまでなんとかついきてくれていた熱心なファンも、今回の瀬名の奇抜な構想に離脱した可能性は高い。次回は瀬名の自害となりそうで、本来なら前半最大の注目を集めるところだが、逆に最低視聴率を更新してしまうかもしれない。