■ステマとは違う? 『007』でも採用される広告手法
「SNSでは“ステマ(ステルスマーケティング)じゃないの?”といった声も上がっていました。ですが実はこれ、広告なんです。テレビ不況で制作費が削減される中、番組やドラマ内でスポンサー商品を紹介する“プロダクトプレイスメント”という手法が増えているんですよ」(前出のスポーツ紙記者)
2021年にTBSで放送されたジャニーズWESTの重岡大毅(30)主演のドラマ『#家族募集します』では、スポンサーメーカーの空気清浄機が不自然なまでに劇中に登場。そのため「空気清浄機は何かの伏線なのか?」と視聴者の間で話題になるも、ただのプロダクトプレイスメントだった……というオチでブーイングが起きる結果に。
テレビプロデューサーの鎮目博道氏は、“スポンサーが局に対してお金を払って番組に自社の商品を登場させる”プロダクトプレイスメント事情をこう語る。
「映画『007』シリーズで高級時計のオメガやアストンマーティンといった高級車などが登場するのが代表的な例です。昔からある広告方法の1つとなります」
現在は、通常のCMよりプロダクトプレイスメントを歓迎するスポンサーも少なくないという。
「人気タレントに高いギャラを払って自社の商品CMに出てもらうよりも安上がりで済む上、自然に商品が番組、作品内で紹介されるため効果的なんです。CMだと早送りされるリスクもありますが、それもありませんしね」(前同)