■誰にでも優しい「ツヨシ」
さらに、長い時間をともに過ごしてきた別な“盟友”も、SMAPにおける草なぎの重要性を語っていた。
「放送作家の鈴木おさむ氏(50)は、2022年12月9日発売の『文藝春秋』(文藝春秋)で、小説『20160118』を発表。
これは小説の体裁をとっているものの、SMAP解散騒動が勃発した7年前、メンバーたちが『SMAP×SMAP』(フジテレビ)の生放送で経緯を説明した“公開処刑”とも言われる“あの日”の裏側を描いたものだと言われています」(前同)
小説には、何事にも常に全力で臨んでいた「タクヤ」、グループを俯瞰的に見てきた「リーダー」、メンバー内の架け橋になって“普通”を作ってくれる「ゴロウチャン」、誰にでも優しい「ツヨシ」、一番年下でヤンチャでありながらグループを動かすことも多かった「シンゴ」というように、メンバーそれぞれの個性もしっかり描かれている。
「この小説では、草なぎさんが生放送内で語った《みなさんの言葉で気づいたこともたくさんありました。本当に感謝してます。今回、ジャニー(喜多川)さんに謝る機会を木村くんが作ってくれて、いま僕らはここに立ててます。5人でここに集まれたこと、安心しています》というコメントは、“ソウギョウケ”のトップの1人である女性が、番組サイドに激烈な調子で指示したものだ、ということが明かされていたんですよね……」(前同)
メリー喜多川氏(享年90)を指しているこの女性トップからのコメントを入れることを指示された鈴木氏が頼ったのが、「ツヨシ」だったというーー。
「本当なら、誰もこんなセリフを言いたくはないはずです。しかし、草なぎさんが状況を受け止めてくれ、自らが犠牲になってこの言葉を言ったということですよね……。
ですが、これもすべて“ツヨシの優しさ”からだと書かれており、その役割を引き受けた草なぎさんの器の大きさがわかります」(前同)
その人柄もあったのか、現在のところ、草なぎが“辞めSMAP”メンバーの中では、もっとも活躍を見せているように思える。
「2022年5月に『草彅やすとものうさぎとかめ』という読売テレビの冠バラエティがスタートしていますが、同番組のプロデューサーは、草なぎさんを起用した理由について『まんたんウェブ』のインタビューで”いい意味でそんたくがなく、『テレビ的な演出をしない』方”だと評し、“リアクションが素直で、予定調和がない。特番のときに、はやりの食べ物を出しても『僕、食べない』って言ったり、おいしいときは少年のように『うまい!』って言う”と語っていました。やはり、その自然体なスタイルは、多くの人から支持されていることがうかがえます。
さらに、この1月スタートのドラマ『罠の戦争』では、7年ぶりに、SMAP解散以来初となる地上波の連ドラ主演を務めます。
テレビで、いっさい忖度することなく中居さんについて言及するバランス感覚を持ち、バラエティでもドラマでも起用されるようになった草なぎさんは、いま改めて思いますが、SMAPの『核』の部分だったんじゃないでしょうか。その優しさで周囲からの信頼も得ているわけで、これからの活躍も期待されますね」(前同)
今後、草なぎを中心として、再びSMAPが集結する未来もあるのかもしれない。