■全盛期を知る上層部が推し進めた『真夏のシンデレラ』は大爆死

 前出の制作会社関係者は言う。

「もちろん楽しんでいる視聴者も少なくないでしょうが、内容的にも整合性がとれなかったりツッコミどころも満載。平成のトレンディドラマ全盛期への回帰を目指したのでしょうが、総スカン状態ですよね。

 これを先導したのもフジの全盛期を知る港社長、そして『101回目のプロポーズ』や『東京ラブストーリー』など、全盛期の月9ドラマを手掛けた大多亮専務(64)だと言われています。

 昔の“良い時代”を知っている2人には“あえて古臭い演出のドラマ”という狙いがあったのかもしれませんが、局内でも“何であんなドラマやってるんだ?”という声、あまりにも低すぎる視聴率に“打ち切りもやむなし”という声まで出ているといいます」

 もう1つの元凶だと言われる『ぽかぽか』は、お笑いコンビ・ハライチ岩井勇気(36)と澤部佑(37)、フリーアナウンサーの神田愛花(43)をMCに迎えて1月9日にスタート。同番組も港社長が主導し、令和の『笑っていいとも!』を目指した番組だと報じられている。

「ある意味で『ぽかぽか』も『真夏のシンデレラ』も同じような経緯で生まれたコンテンツですよね。『ぽかぽか』の前番組『ポップUP!』は情報制作局が担当していましたが、『ぽかぽか』からはかつて港社長が率いたバラエティ班の制作に。しかし、まったく結果は伴っていません」(前同)

■港社長の肝いり『ぽかぽか』はフジの失敗を象徴する番組に……

 7月19日の世帯視聴率は1.6%、個人視聴率は0.8%だった。これはスタート時から全く改善されてはおらず、世帯1%台、個人0%台という超低視聴率が続いている。

「前番組の『ポップUP!』が急きょ打ち切りになってしまい、1~3月は尻ぬぐい的な期間で、本当のスタートは番組の放送時間が3時間から2時間に縮小して以降の4月からだという認識だったといいます。ところが本格スタートとなった4月以降も視聴率が向上することはなく、すでにほぼ4か月が経過。

 6月29日には初のゴールデン特番『ぽかぽかゴールデン』が3時間にわたって放送されましたが、以降も昼の視聴率に変化はみられず、もはや上がり目がないとも言われている。令和の『いいとも!』を目指すどころかどんどん地味になっていっていて、番組のコーナーが話題になることもない。

『ぽかぽか』こそ港社長が肝いりで始めた番組ですが、現在のフジの“失敗の象徴”のような存在になりつつあるんです。そしてドラマでの失敗が『真夏のシンデレラ』ですよね……。港社長、さらには大多専務の2人は大赤字を招いた責任を追及されるのではないかという話にまでなっているといいますよ……」(同)

 港氏が社長に就任してから1年――フジテレビはかつての隆盛を取り戻せるのだろうか?