もはや国際問題に発展している、ジャニーズ事務所創業者のジャニー喜多川氏(享年87)による加害問題。7月25日には国連人権理事会の「ビジネスと人権」作業部会が都内で元ジャニーズタレント4人のヒアリングが行なわれるなど、事態が収束する気配はない。

「過去30年にわたってバレーボール・ワールドカップではジャニーズタレントがスペシャルサポーターを担当してきましたが、7月19日配信の『文春オンライン』が、9月開催のバレーボール・ワールドカップにジャニーズタレントがいっさい参加しないとスクープ。

 今回は関西ジャニーズJr.内ユニットのAぇ!groupが担当する予定だったものの、参加国から“ジャニーズのアイドルが大会に関わるのであれば出場を取りやめる”と強い抗議があったといいます。

 日に日にジャニーズ事務所への風当たりが強くなりつつありますが……7月25日に国連人権理事会が聞き取りを行なったジャニー氏から被害を受けた人たちにも、今、さまざまな意見が出ていますよね……」(夕刊紙デスク)

■すべてのキッカケであるカウアン氏が不在のワケ

 前出の夕刊紙デスクは続ける。

「今、当事者の会には、1つになれていない感じが漂っています。同会のメンバーに“ジャニー氏の闇”が本格的に世間に知れ渡るきっかけになったカウアン・オカモト氏(27)や、橋田康氏(37)がいないんですよね。今回の国連の聞き取りにも、両名は参加していませんでした」

 ジャニー氏の闇を語るうえで、カウアン氏の存在は特に大きい。

 ジャニー氏の闇が本格的に世間に知れ渡り始めたのは、2022年11月に元参院議員のガーシー東谷義和)被告(51)のYouTubeチャンネルでカウアン氏が告発したことが発端だった。そして何より、4月12日、東京都の日本外国特派員協会にてカウアン氏が記者会見を開いたことが、長らく沈黙を続けてきた大手主要メディアを動かしたのは記憶に新しい。

 7月25日の国連人権理事会のヒアリング後の取材に応じた当事者の会の副代表である石丸志門氏(55)によれば、カウアン氏とまだ接触できておらず「カウアンさんが望むのであれば、ぜひこの会に参加してほしい」とのこと。橋田氏については、「他の人(=会メンバーのこと)を傷つける可能性もある」という理由で個人活動を望んでいる、と石丸氏は『東スポ』に対してヒアリング後の取材で明かしている。

「『当事者の会』にはカウアン氏が参加しておらずコンタクトも取れていないので、彼が持っているという“加害の証拠”を出すことができない。そのため、国連の調査が来ているのに、ジャニーズ事務所に対して強いメッセージを出せない状態になってしまっているといいます。もちろんカウアン氏にも考えはあるのでしょうが、“ジャニー氏の闇”追及の急先鋒的存在の彼の“不在”はやはり大きいですよね。

 そして、前出の石丸氏の発言も物議を呼んでしまっています……」(前同)