■数字が伸び悩む原因は?
しかし、平均世帯視聴は5.2%(ビデオリサーチ調べ/関東地区)と、前回から0.1ポイントの微増で5%台前半に停滞中。見逃しサービス・TVerでも、今期放送の恋愛ドラマの中で、ランキング、“いいね”数ともに、物足りない成績になっている。
これは、SNS上の《離脱しそうだ…想像してたラブコメと違った。ラブもコメももっと欲しい》《3話目で脱落。1話目は面白かった、2話目は少し説教っぽくて男性差別のところを感じた。今回は完全に『逃げ恥』の二番煎じで夫婦別姓だの鬱陶しかった》など、批判的な声に関係がありそうだ。
「本作は、男女の恋愛観の格差を浮き彫りにする、意欲的な作品のようです。男女の問題に意識的な人たちには評判がいいようですが、一般視聴者にはエンタメが足りなく感じるのでしょう。ドラマのテーマ部分に関する不安に関しては、赤楚や波瑠が好演しても、どうしようもないです」(ドラマライター/ヤマカワ)
視聴者の指摘にもあったドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)は、本作と同様に従来の結婚観に異議を唱えてヒットしたが――。
■『逃げるは恥だが役に立つ』との違いは?
「『逃げ恥』は主人公のみくり(新垣結衣/35)と平匡(星野源/42)が、新しい夫婦の在り方に悩みつつも、ところどころに2人が歩み寄る“キュン”を入れていて、バランスの良い構成でラブコメとしても成立していました。今のところの『向井くん』は、そのサービス部分が足りないのが弱点でしょう。特に第3話で激減したのが、ちょっと心配ですね」(前出のドラマライター/ヤマカワ)
とはいえ、物語はまだ第3話と序盤戦。今後、向井が成長して、恋愛がスムーズに進むようになれば、恋愛展開の固さがソフトになっていくかもしれない。回想シーンのみで登場していた元カノ・美和子(生田絵梨花/26)が、現在の向井とリアルに再会するなど、今後の展開に期待したい。