ジャニー喜多川氏(享年87)からの加害問題を実名で告発し、日本外国特派員協会で記者会見を行なった元ジャニーズJr.カウアン・オカモト氏(27)。

 この告発がきっかけで多くのメディアが同問題を取り上げるようになり、8月4日には国連人権理事会の「ビジネスと人権」作業部会の専門家が日本記者クラブで会見を実施。

 被害を訴える元Jr.やジャニーズ事務所関係者らから聞き取りを行なったことを明らかにし、「タレント数百人が性的搾取と虐待に巻き込まれるという深く憂慮すべき疑惑が明らかになった」とし、さらには、「政府が主な義務を担う主体として透明な捜査を確保し、謝罪であれ金銭的な補償であれ、被害者の実効的救済を確保する必要性」があることなどの声明を発表した。

■「岸って裏表なくて、すごくいいやつなんです」

 被害者の1人であるカウアン氏は8月3日配信の『Yahoo!ニュース』のインタビューに応じ、自身のルーツ、ジャニーズ事務所に入所した経緯、退所を決意したことなどを赤裸々に語っている。

 ドラマにも出演するなどJr.としての活動も増えていったカウアン氏だが、なりたいのはアイドルではなくミュージシャンで、ソロでやっていきたいという思いが強くなっていったという。

 そこでオリジナル曲とMVを自作し、YouTubeにアップして世界に打って出たいとジャニー氏に申し出たところ「最高だよ、やろう」と後押しされたものの、事務所からは反対されてしまった。

 このままでは夢を実現できないと考えたカウアン氏は退所を決意。ジャニー氏のマンションを訪れて退所すると告げたと振り返った。

 そこにたまたまいたのが、のちにKing&Princeのメンバーになる岸優太(27)で、当時のことをカウアン氏は次のように回顧している。

「岸って裏表なくて、すごくいいやつなんです。あのときも“お前、辞めちゃうの? ジャニーズでもっと歌とかやるんじゃなかったの? いればいいじゃん、もうちょい”と言ってくれました」