■役所広司=堺雅人の父親説

 また、乃木がテントの模様を見せられた時の台詞も、よく聞くと「“ニュースでは”見たことない」であり、「初めて見た」とは言っていない。

「乃木の正体を考えると、すでにテントの模様の謎をある程度は把握していたかもしれない。そして、役所さんと二宮さんは第1話の描写から、何らかの形でテントに携わっている可能性が非常に高い。そうなると浮かんでくるのが“林遣都=現在の役所広司”という図式。父の復讐を、息子の乃木が阻止しようとしているのでは……という構図が浮かび上がってくるんです」(前出のテレビ誌編集者)

 SNSでは、

《何らかの理由でテロ組織に追われてた林遣都一家が離れ離れになって林遣都はその時に助けてくれなかった日本政府にずっと恨みを持ち続けててバルカでテロ組織発足させて日本に復讐しようとしてる説》
《林遣都パパの袴にあったマークはテント……乃木がずっと観ていた写真は林遣都パパ……今のところニノと役所広司はテント臭いこと考えると役所広司はやはり林遣都が老いた姿で現役でテントのリーダー???》
《俳優のデカさから考えると役所広司がテントのリーダーだけど林遣都が過去の映像のためだけに起用されるとも思えないから林遣都の現在が役所広司とかかな?親子対決》

 といった考察が寄せられている。二宮演じる謎の人物も、年齢を考えると乃木の弟である可能性もあり得るだろう。

「また、福澤監督が『半沢直樹』を手掛けた際の構成、本作で第4話までが第1部という感じだったことから、ドラマが4つの大パートで構成されると想定する人も多い。『半沢』や福澤監督に限らず、3、4部で構成するのは1クールの連ドラでよくある手法ですからね。第1章(4話まで)で“主人公の正体と世界観”を書いたうえで、第2章で“テント”の謎を深堀り。第3章で乃木の過去や別班の謎などを明かして、第4章で最終決戦――という感じですね」(前同)

 そして、本作を考察するうえで「これが元ネタだろう」と多くの視聴者がある種の参考資料としている映画があるという。

「言わずと知れたSF大作映画『スター・ウォーズ』です。主人公の乃木が二重人格であることが、『スター・ウォーズ』の主人公・ルークの“自己内面と話せる”という点で共通していること。場面転換の演出、何より福澤監督の発言から、『VIVANT』は『スター・ウォーズ』から多大な影響を受けていて、オマージュが仕込まれているだろうともっぱらです。“ブルー・ウォーカー”というハッカーの名前も、『スター・ウォーズ』の主人公“ルーク・スカイウォーカー”を連想させますね……」(前同)