■『最高の教師』はなぜ支持される?

 また、ドラマ終盤、自宅でも学校でも居場所がないうえ、浜岡にダマされた江波に対し、栖原が長セリフで想いを告白するシーンの反響も大きく、「窪塚愛流の透明感…ふわふわ感、これは天性のものかもしれないから大切にしてほしい」などと好評。父・窪塚洋介(44)の面影を感じた人も少なくなかった。

 夫婦役の松岡と松下、生徒役の若手俳優など、出演陣が高評価のうえ、ドラマの内容的にも注目されていて、視聴者は考察に加熱。その中には、「鵜久森の母が怪しいと思ってたけど、吉田羊で余計にそんな感じがしてる。これだけの役で終わらない」など、里奈の1周目で自死した鵜久森(芦田)の母・美雪(吉田羊)が怪しいという意見も出ている。

「犯人探しのミステリ要素と、イジメや毒親問題など、生徒それぞれが演じる人間模様、ドラマとしてのバランスが良いです。それぞれが視聴者から大きな反響があるのが、その証拠でしょう。さらに、松下洸平でファンをがっちりキープするなど、盤石の態勢。派手さはないけれど、良く作り込まれています」(ドラマライター/ヤマカワ)

 配信では『VIVANT』に迫っているが――。

「豪華な俳優陣と海外ロケで注目を集めた『VIVANT』が、同じ週の第4話で視聴率が前回からダウン。東京編になってから、スケールダウンの印象が否めません。視聴率では難しいかもしれませんが、配信サービスの再生ランキングや“いいね”数なら、『最高の教師』が追いつく可能性は十分にあります」(前同)

 九条里奈(松岡)を突き落とした犯人と動機、問題児集団のリーダー・相楽(加藤清史郎/22)の本当の狙い、そして、ドラマのサブタイトル「1年後、私は生徒に■された」の“■”には何が入るのか? 謎だらけで先の展開が読めない物語が、さらに盛り上がっていくことを期待したい。