連日、35℃を超えるような気温を記録する日本列島。東京も8月末になっても酷暑が続き、1875年の統計開始以来、最多となる22日もの猛暑日が記録されている。
気象情報に詳しいライターが語る。
「世界的にみても7月は暑さが続きました。7月の世界の平均気温は16.95℃となり、2019年に記録された16.63℃を大幅に上回っています。深海の堆積物やサンゴ礁などから割り出された気候データを見ても、これだけ地球上が暑くなるのは12万年ぶりのこと。今年は、本当に歴史的な猛暑です」
海を越えてアメリカでは50℃を超す地域もあるというのだから、地球上で温暖化が進んでいるのは明らかだ。うだるような暑さが続く毎日だが、現在、懸念されているのが”超”が付くほど深刻な水不足である。
「関東一帯へと水を供給する要となっているのは、群馬県の利根川上流にあるダム群です。しかし、この周辺ではここ1か月ほどで平年の3割ほどの降水量しか記録していない。その影響から、一帯で最大の貯水量11.550万㎥を誇る矢木沢ダムの貯水率は現在37%台を推移しており、”取水制限”も取り沙汰されています」(前同)
「取水制限」とはダムと浄水場をつなぐ川から、浄水場へと送り込む水の量を減らすことを指す。取水制限が始まったからと言ってすぐさま、家庭などに送られる水の量を減らす「給水制限」が始まるわけではない。しかし、取水制限が長引けば、深刻な“直接的な”水不足へとつながる可能性は否定できない。