■ニノがテントを裏切る?
“猫拷問”も怖ろしいが、監督ではなく、二宮がここまでドライさを強調するスマホの演出を提案した――このことは、ノコルの人物像を考察する手掛かりになるかもしれない。
「『VIVANT』では堺さんや松坂桃李さん(34)が演じる“別班”も、日本の敵となる人物は容赦なく淡々と始末していましたが、一方で優しさを見せる描写もあった。いまのところ、ノコルはそれがほとんどありませんからね。第1話で“ジャミーンの父親が爆破テロの巻き添えで死んだ”という報告をテント創設者のノゴーン・ベキ(役所広司/67)にした際も、いま思えば本当に“説明してるだけ”だったように思えてくる。
そして、視聴者の間で浮上している“色と裏切者”の関係性や、二宮さんのYouTubeチャンネル『ジャニのちゃんねる』に投稿されているメイキング映像などから、“ノコルはテントを裏切るのでは?”という考察もあるんです」(前出のテレビ誌編集者)
ここまで敵味方問わず“裏切り”を行なってきた人物はつねに“黄色”とセットで描写されてきた。
たとえば乃木らを助けるべく駐バルカ共和国の日本大使(檀れい/52)を裏切った通訳・ナジュムは“黄色のジャケット”を着ていたり、日本を裏切りテントを支持していた山本(迫田孝也/46)は、つねに“黄色のネクタイ”を締めていた。
そんな『VIVANT』で、二宮演じるノコルは白い服に“黄色の帯”を巻いているのだ――。
「本作は宗教にまつわる描写が多いことも指摘されていますが、キリスト教では宗教画において、裏切り者が黄色い衣で描かれるなど“黄色=裏切り”という意味を持っていたと言われています。それだけに、黄色は意図的な演出だと感じますよね」(前同)
ノコルについては、
《ニノって実は元々別班が送り込んだ潜入捜査官みたいな存在なんだけど、裏切ってテント側についた(が、実はテント内でもノゴーン裏切ってテロ仕切ってるのが判明して)から、別班が追い詰めてく展開なのかな》
《黄色が裏切りの色だとしたらテントである謎の青年(※ノコル)はテントの正義に疑念を抱いてベキを裏切るのか?》
《「君たちを信頼していいんだな」って役所さんが言った後のニノの表情みるとやっぱり裏切りそうよね…。裏切るにのちゃん…ブラックにのちゃん…》
といった“いつかテントを裏切るんじゃないか”“別班なんじゃないか”といった考察が飛び交っている。