■映画化のみならず早くも続編化も視野に入れ……

『silent』コンビが再タッグを組むことは2月には一部メディアで報じられるなど、早い段階から新作に向けて動いていたようだ。

「昨年末の段階で生方氏はメディアプラットフォーム『note』で、“情報解禁はたぶん先になると思うけどちゃんと脚本のお仕事いただいてますんで”と投稿していましたね。

 そして、フジテレビは『いちばんすきな花』の映画化を計画しているといいます。そのため、主演が4人もいる異色のドラマになったという話ですね。映画化を想定して、早い段階で生方氏のスケジュールも押さえたようです。局としては、映画化だけでなくスペシャルドラマやシリーズ化もセットで作り出し、多角展開をしたいのです」(前出のフジテレビ関係者)

 21年7月にTBSで放送された『TOKYO MER~走る緊急救命室~』の劇場版が大ヒットしたことも、フジテレビが映画化に向けて前向きになっている理由のようだ。

「『TOKYO MER』はTBSの看板枠である日曜劇場としては、平均視聴率13.6%と及第点で、そこまで目立った作品ではありませんでした。しかし映画版ではスケールアップしたこともあり、興行収入は44億円を突破。22年上半期の実写興収1位に。

『いちばんすきな花』のような恋愛ドラマはそこまでのヒットは期待できないでしょうが、少なくとも人気俳優を4人主演に起用し、村瀬プロデューサーと生方氏のコンビが手がける作品であれば、『silent』の赤字を補てんできる程度の興行収入は見込めると踏んでいるようですね」(前出の制作会社関係者)

 今クールのフジテレビ木曜劇場で放送中の『この素晴らしき世界』は、主演を務める予定だった鈴木京香(55)が体調不良により、直前に降板。急遽、代役として若村麻由美(56)が主演を務めているものの、視聴率は大苦戦している。『silent』コンビが同枠を、そして窮地にあるとされるフジテレビを救えるだろうか――。