■視聴率は『24時間』×ジャニーズ20年の歴史でワースト

 今年の『24時間テレビ』は視聴率も低かった。今年の世帯平均視聴率は11.3%(関東地区/ビデオリサーチ調べ)。『24時間テレビ』がジャニーズタレントをパーソナリティーに起用するようになった1995年以来、最も低い数字である。

 制作会社関係者は「まず、世間の空気感を日テレが読めなさすぎている」と指摘する。

「すっかり『24時間テレビ』の名物となったチャリティマラソンですが、始まったのは1992年です。『24時間テレビ』は78年から放送開始。初回視聴率は15.6%でした。しかし、その後は10%前後をウロウロし、91年には6.6%まで落ち込んだ。

 そこでテコ入れに走った日テレは起死回生の策として、92年、元々マラソンを趣味としていた間寛平さん(74)を初代ランナーに起用。すると、視聴率17.2%とV字回復を見せたのです。これに味を占めたのか、マンネリと批判されても“看板企画”とし、やめられなくなっている」

 その後、タレントが苦痛に顔を歪めながらゴールする姿を見守るのが同番組のお決まりとなったが、“なぜ募金とマラソンが関係あるのか””炎天下を走らなくてよい”などといった批判は年を追うごとに増加。今年は作家・乙武洋匡氏(46)も自身のブログで「(マラソンよりも)ただ24時間、車椅子に乗って生活してみてほしい」とコメントしたほどだ。

 しかし、日テレは殺人的猛暑の今年も強行。さらにランナーも当日発表と含みをもたせた。

「番組は8月26日の18時半から始まったのに、ランナーがヒロミさん(58)だと発表されたのは20時前。誰が走るのかを隠すことで、話題化、視聴率の上昇を狙ったのでしょうが、その演出方法に腹が立った視聴者も多かったはず。ちなみに17年、ブルゾンちえみさん(33)がランナーを務めた時も発表を引っ張りまくり、“視聴率稼ぎか”と炎上した過去があるのに、日テレは学んでいないですよね……」(前同)

 ヒロミについても、《ほかにいなかったのかな?》《若いのがいっぱいいるのになんでヒロミなんだよ》と困惑する声が相次いだ。

「結果的にヒロミさんは放送時間内にゴールし、妻でタレントの松本伊代さん(58)が涙ながらに出迎えていました。そこだけを切り取れば良い話ですが……いったい誰向けの番組なのかよく分からなかった。

 途中、迷惑系ユーチューバーがヒロミさんと並走するシーンも見られました。ヒロミさんがなぜ走っているかよく分からない視聴者は飽きているし、デジタル時代、居場所バレや凸撃配信のリスクも高い。もう辞め時だと思われますが……」(同)