一般女性へ性的暴行をしたとして、強制性交の疑いで書類送検されていた埼玉西武ライオンズの山川穂高選手(31)について、8月29日、東京地検は嫌疑不十分で不起訴処分とした。それを受けて日本プロ野球選手会も8月30日にコメントを発表。「不起訴処分が出されたことを前提に、客観的事実に基づく慎重なご対応をいただくことを求めたく存じます」とし、山川選手を擁護したのだ。この背景には捜査幹部が漏らした「山川はハメられた」という発言が関係しているという――。

 山川選手は5月11日配信の『文春オンライン』(文藝春秋)で、20代の知人女性への性的暴行疑惑で事情聴取を受けていることがスクープされた。

 2022年シーズンには、パ・リーグで自身3度目となる本塁打王と初の打点王を獲得。パ・リーグ打撃部門の2冠王として3月に開催されたWBCでは日本代表メンバーに選ばれ侍ジャパンの優勝に貢献するなど、勢いに乗っていただけに、報道はファンに衝撃を与えた。

 その後、山川選手は5月23日、性的暴行を加えた強制性交の疑いで書類送検。その際、警視庁は「相当処分」の意見をつけていたが、これはどういう意味なのか。

「“相当処分”とは、処分に値するということではなく、あくまでも検察に処分を委ねますということ。警視庁が地検に起訴を求める場合は“厳重処分”とするが、“相当処分”の実態としては、不起訴処分になることが多い。

 警察は強制わいせつ致傷罪の容疑で女性の被害届を受理したが、書類送検時には“致傷”部分について、“因果関係に疑義がある”として外しました。そのうえで、検察官に司法判断を委ねる相当処分の意見をつけ、強制性交の疑いで書類送検されたんです。

『文春オンライン』による報道が出た直後、捜査を担当した警察幹部は“可哀相だ”“あいつはハメられたんだ”と漏らしていましたよ……」(民放キー局社会部記者)