■『相棒』続投の裏にある「ハリウッド級」の野望

 しかし、seasonを重ねるごとに視聴率も下降線をたどり始め、『season21』では第8話で10.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。新seasonでひとケタに転落となれば、04年12月15日放送の『season3』の第8話で記録した9.5%以来のこととなる。

「『相棒』の見どころでもあった事件のトリックなどはもうネタ枯れ。それでも、水谷さんが『相棒』への出演を続ける理由は、自分が企画・監督した映画をヒットさせているハリウッドの大スター、クリント・イーストウッド(93)のようになりたいという野望があるからだと言われています。

 これまで水谷さんは12年に公開された『TAP THE LAST SHOW』(興行収入1億2000万円)や19年『轢き逃げ 最高の最悪な日』(興行収入9000万円)でメガホンを取っていますが、いずれも『相棒』を制作する東映&テレ朝がバックアップ。

 映画製作は予算が掛かるため、両社の支援が無ければ不可能。しかし、興行収入的にも利益を叩き出せていないので、『相棒』を続けて、自分の作品の支援をし続けてもらうしかない。

 とはいえ、体力的な問題もあるので、来年に新season、その流れから来年撮影して再来年に公開する劇場版第5作で幕引きとなるのでは、ともささやかれていますね。劇場版は回を重ねる度に話が難しくなりすぎて、興行収入は1作目の44億4000万円から下がり続けて、4作目では19億2000万円にまで減少しています。それでも最終章となれば話題になるのは間違いないので、かなりの集客が期待されるはずです」(前同)

 水谷には『相棒』と監督作品、どちらも当てて有終の美を飾ってほしいものだが……。