■古いiPhoneが「2万円になる」

 井上さんが中古スマホを購入したきっかけはなんだったのか。

「メールや通話、原稿が書けて写真が撮れれば僕の場合、事足ります。アンドロイドスマホと違って、iPhoneは操作方法がすべて同じで使いやすい。割高な最新iPhoneを買いたくないという人には、中古スマホがオススメです」

 ユーザーが不安を感じる個人情報の保護に関してはどうなのか。

「ユーザーからスマホを買い取る段階で店舗が、個人情報を消去しています。僕が購入した中古スマホも初めて電源を入れた際は、新品同様顔認証登録から始まりました」(前同)

 実際にスマホの発売を手掛けるゲオホールディングス・広報担当者に買い取り時のスマホの扱いを聞くと、

「全国にある販売店から、買い取ったスマホを自社センターに集約。その後、独自の方法でデータ消去とクリーニングを行なっていますので、データ漏洩の心配はありません」

 とのこと。

 そして同社は、HP上でも3世代前の機種となるiPhone11でも、2万円台で買い取ると謳っている。新型機種購入の軍資金が必要なユーザーにとっても魅力的な“提案”だろう。中古スマホ市場でスマホを購入するユーザーは年々増えているという。

「2台目、3台目の購入に中古スマホを検討する人は多いです。たとえば、店舗でレジとして利用したい方やUber Eatsの配達員を務める方が購入していくケースが目立ちます。弊社でも中古スマホの売買サービスを利用するお客様は年々1.5倍のペースで増加しています」(前同)

 最新機種にはこだわらないが、iPhoneを使いたいというユーザーや、新機種購入のための軍資金を得たいという人にとって、中古スマホ市場は非常に魅力的なマーケットなのかもしれない。