■知名度があるキャストは残し、そうでないキャストは“消す”

 また、自衛隊の非合法諜報組織“別班”のメンバーとして登場した市川笑三郎(53)、平山祐介(52)、珠城りょう(34)、西山潤(25)の4人についても、「抜群だった」(前出のドラマウォッチャー)という。

 堺演じる乃木とそのバディである黒須(松坂)とチームを組む新たな別班の工作員として、第6話に登場した4人。第7話では二宮和也(40)演じるテントの幹部・ノコルへの接触ミッションにおいて、裏切った乃木によって殺害されてしまう。

 このとき、乃木は黒須も銃撃。しかし急所は外しており、黒須は生き延びている。

「別班という存在が軸の作品なので、チームが結成されたらそれぞれのメンバーの背景を深掘りするのがセオリー。でも、4人の別班キャストが必ずしも知名度がある俳優ではなかったため、あっさりと殺される展開も納得できるんです。

 また、あの場面では黒須も一緒に殺すという展開もあったはず。“主要キャストをあっさり消す”という形で視聴者を裏切ることもできたのに、そうはしなかった。過剰な裏切りをやらないことも、視聴者を置き去りにしないバランス感覚の良さがあると思います」(前同)

 ただ、第3話放送前に公開された『「VIVANT」キャスト最新ビジュアル公開!遂に、本当の冒険物語が幕を開ける—第3話 7/30(日)よる9時【TBS】』という予告動画では、西山演じる熊谷が点滴を打ちながら歩いているシーンがあり、殺されたはずの別班が実は生きているのではないかとの説も浮上している。

「なんとも言えませんが、予告動画にあるシーンが本編に登場しないのはハリウッド映画などではある手法。最後の最後まで視聴者に考察を楽しませるのが『VIVANT』の魅力でもあります」(同)