■“Tverはカネにならない”テレビ局が抱える切実事情
ドラマ関係者が、局にとって「リアルタイム視聴」の重要性を明かす。
「今は見逃し配信も充実していて、『VIVANT』も放送後の月曜日にはTVerのドラマランキングで毎回1位をキープするなど、配信で見ている人も多い。しかし、番組にとって大事なのはやはりリアルタイム視聴です。
というのも、正直TVerは再生回数に比べて全然カネにならない。局に入るお金は、スポンサーがついている地上波でのリアルタイム放送を見てもらった時と比べ、10分の1ほどだと聞きます。ぶっちゃけTVerはカネになりません。そのため、『VIVANT』でもとにかくリアルタイム視聴をしてもらう仕掛けが満載。考察を呼ぶオリジナル脚本はもちろん、SNSの活用、話題を呼んだ本編前の特別生番組もその一環です。
この特別番組は振り返りトークを上手に構成。未視聴層には“今からでも追いつける”と思わせ、すでに見ている人には復習になる。かつ、まだまだ回収されていない謎のヒントが隠されているかも……と思わせる内容で、その後のリアルタイム視聴を盛り上げる施策でした」
ラジオ『日曜天国』では、リアルタイム視聴のうねりを起こす作品に関われたことに対し、「役者冥利に尽きる」と喜びを露わにした堺。さらに、実は過去、リアルタイムで視聴してもらおうと自身で密かにチャレンジしたドラマがあったことを明かしていた。
堺はこう話していた。
「ビデオの時短再生(※倍速視聴)でドラマを見てますっていう方が増えてきてるっていうのを聞いて、ちょっとショックを受けたときがあったんですね。だから、絶対に1.5倍速だと聞き取れないぐらい早くしゃべろうと思ったドラマがあったんですよ。
1.2倍くらいでも絶対分かんないくらい、リアルが1.2倍くらいのスピードでやってやろうと思った、ただそれだけをテーマにした作品があって……かつて。弁護士やってたときに」