【以下、『VIVANT』第9話までのネタバレを含みます】

 9月17日、堺雅人(49)主演の連続ドラマ『VIVANT』(TBS系)が、ついに最終回を迎える。

『VIVANT』は、自衛隊の影の諜報組織「別班」の一員である乃木憂助(堺)を主人公に描かれる、『半沢直樹』で演出を務めたTBSの福澤克雄氏が原作・監督を手掛けるオリジナルドラマ。

 本作は「敵か味方か、味方か敵か―冒険が始まる。」というキャッチコピーに違わず、多くの登場人物が“裏切り”を行なってきたが、物語もあと1話。「めちゃくちゃ裏切りそうだったけど……結局何もなさそうだな」という雰囲気が漂い始めているキャラクターも多い。

「視聴者から疑惑の眼差しを向けられていたけれど、公式の説明やキャストインタビューで明確に“裏の顔”を否定されたキャラもいます。たとえば、警視庁公安部の部長である佐野雄太郎(坂東彌十郎/67)は、“疑惑の発言”の真意を公式が明かしたことで、シロになったと感じられたところがありましたよね」(テレビ誌編集者)

 視聴者に佐野が疑われる原因となったのは、第7話で公安の部下の新庄浩太郎(竜星涼/30)による“乃木は別班ではないか?”という指摘に対して、佐野部長は「経歴や証拠は見つからなかった」としただけでなく、「今後も乃木のマークを続ける」と言いつつ、

「別班ではないと踏んでいい」「逆にロシア、中国、北朝鮮当たりの諜報機関かもしれない」

 と、乃木が別班かもしれないという話に限っては、かなり強引に否定していた。

 公安は“40年前にバルカ共和国で潜入捜査をしていた乃木の父・卓(過去:林遣都/32・現在:役所広司/67)を見殺しにした(※実際は生きており、テントの創設者ノゴーン・ベキになった)”という後ろ暗い過去もあるため、《かつて乃木父が見捨てられた理由が乃木父が生きていたことで明らかになる懸念、最後は乃木にかぶせて終わりにしようとしている!?》といった考察もあったが、8月28日に公式X(ツイッター)が、前述の佐野部長の発言について、

《乃木が別班であることが明るみになると国防に関わり国益を害することになるから》《公安と別班は敵同士ではなくやり方は違えど共に日本を守る機関》

 という真意からだったと明言。公式が純粋に佐野部長の“潔白”を主張したのだ。

「坂東さんは2022年10月クールの平野紫耀さん(26)主演の連続ドラマ『クロサギ』(TBS系)で“主人公の家族を一家心中に追い込んだ詐欺師で最大の敵”という役だったため、余計に怪しく見えたのでしょうが……役者サイドの事情からしても、連続で似たような役は避けるかもしれませんよね。

 ただ、佐野部長の発言は“公安が別班を強引に守った”とも言えそう。番組公式のXも乗るかたちでの“裏切り”なら、まだ佐野部長も怪しいということになるんですが……」(前同)