【以下、『VIVANT』第10話までのネタバレを含みます】
堺雅人(49)が主演を務めたTBS日曜劇場『VIVANT』が9月17日、最終回を終えた。
堺演じる乃木憂助が実の父であるノゴーン・ベキ(役所広司/67)を撃つ衝撃のラストで幕を閉じた本作。複雑な人間関係と人物の多面性、その上に張り巡らされた伏線が絡み合い、最後の最後まで解けない謎だらけ。そして、いかにも続編が期待できそうなラストに、SNS上でも「続編期待」「最高のドラマ」といったキーワードがトレンド入りを果たした。
本作は『半沢直樹』(2013年・20年)『下町ロケット』(15年・18年)などのヒット作を手掛けた福澤克雄監督が原作・演出を務めるアドベンチャードラマ。丸菱商事社員で、自衛隊の影の諜報部隊「別班」に所属する乃木が、社内で起きた誤送金事件を発端に謎のテロ組織「テント」と対峙し、その真相を暴いてゆく。
モンゴルでの壮大なロケ、キャスト陣には主演の堺のほか、役所、阿部寛(59)、二階堂ふみ(28)、松坂桃李(34)、二宮和也(40)ら、これまで福澤監督と関わってきた豪華なキャストが集結。映像としてのスケール感はもちろん、超豪華布陣は日曜劇場史上随一だったが、『VIVANT』がドラマ史に残るような旋風を巻き込した理由として、謎が謎を呼ぶストーリー展開、そしてそれを視聴者が物語を紐解く「考察ブーム」があることは無視できない。
ドラマ専門家は、ドラマとしての『VIVANT』をどのように見るのか。『週刊新潮』でドラマ評のコラムを手掛ける吉田潮さんと、『みんなの朝ドラ』(講談社)などの著作がある木俣冬さんに『VIVANT』という作品を振り返ってもらった。