■家庭内感染、視力低下のリスクも! 有効な治療薬はナシ
今のところ有効な治療薬はなく、感染した場合は対症療法を行なうことになる。
「はやり目のウイルス自体に対する特効薬はありません。2種類以上の病原体に同時感染する“混合感染”のリスクを防ぐため、抗菌薬の点眼薬を使用します。このような対症療法を続けながら経過観察、問題がなければ5日間ほどで自然治癒します」(前出の望月医師)
何事もなく完治すればよいが、家族の一人が感染すると家庭内で感染リレーが発生する可能性も。さらに症状が長引くなどして重症化すると、視力低下などの後遺症が残るケースも報告されており、ある意味、コロナより危険とも言えそうだ。
「患者が目をこすった手でいろいろな場所にふれることで、他の人に感染することがある。患者・周囲の人たちは双方が手洗いをしっかり行ない、手指衛生を保つことも感染拡大の防止に役立ちます。
また、共有のタオルや枕などを避け、感染拡大のリスクを減らすことも大切です。家族内にはやり目の患者がいる場合は、入浴の順番に気をつけてください。症状がある人は必ず最後にお風呂に入るようにしましょう」(前同)
コロナ第9波とインフルエンザ流行の裏で、感染拡大が危惧される「はやり目」にご用心!