NHKの武田真一アナウンサー(55)が年度内にも退局することが明らかになった。退局後はフリーに転身して民放の番組で活動する見通しだと複数のメディアが報じている。

 武田アナは1990年にNHKに入局し、『ニュース7』や『クローズアップ現代+』などのメインキャスターを歴任。『ORICON NEWS』による「好きな男性アナウンサーランキング」では上位の常連で、2016年には『NHK紅白歌合戦』の総合司会も務めた。

 全国的に顔と名前が知られた看板アナウンサーの1人だったが、2021年に前田晃伸前会長(78)の「地域拠点局」の強化方針により、大阪放送局へと異動。2022年10月からはNHK連続テレビ小説舞いあがれ!』の土曜日に放送される1週間の振り返り番組のナレーションも担当している。

 武田アナが大阪に異動になったのは、自民党の二階俊博氏(83)の怒りを買ったからだとも一部で言われている。

 2021年1月の『クロ現+』のテーマは新型コロナウイルス対策で、武田アナは「政府の対策は十分なのか。さらに手を打つことがあるとすれば何が必要か」と質問。これに当時幹事長だった二階氏は「いちいちそんなケチをつけるもんじゃないですよ」と厳しい口調で応じていた。

「この直後の異動だったため、菅政権の実力者の怒りを買ったことで、大阪に飛ばされたのではないかともささやかれました」(制作会社関係者)

■『news23』の視聴率は『news zero』の半分……

 そんな武田アナだが、フリー転身後はTBSの看板報道番組『news23』のメインキャスターに就任するのではないか、とも報じられている。

 かねてより『news23』の視聴率は低迷。同時間帯の『news zero』(日本テレビ系)が世帯視聴率8%前後、個人視聴率3~4%前後に対し、『news23』は世帯4%前後、個人2%前後と、半分以下の数字しか取れていないのだ。

 さらに2022年いっぱいでキャスターを務めていた国山ハセン氏(32)がTBSを退社。この3月にも番組自体が終了する可能性、メインキャスターの小川彩佳(37)が降板する可能性がたびたび報じられてきた。

「『newszero』は元NHKの有働由美子さん(53)を、『報道ステーション』(テレビ朝日系)も大越健介さん(61)をメインキャスターに迎えて番組は成功しています。数字が低迷する『news23』が“仕事ができるNHKアナウンサーを”と考えても不思議ではありません。

 有働さん、大越さんとただでさえNHK出身のキャスターの評価が高いなか、武田さんは二階氏に対してもそうですが、大物にもしっかり切り込んでいくジャーナリスティックな一面も持っていますし、硬派な『news23』にマッチしそうですよね」(前同)