■上白石演じる「英子」が“原作と真逆”……違和感の声噴出
音楽や歌を軸とする話のアニメ化・実写化は、漫画ではわからないリアルな音楽や歌の部分をどう表現するかにかかっている。本作のアニメ版は声と歌を分けたWキャストで、声の演技を本渡楓(27)、歌唱はニコニコ動画で活躍する96猫(30)が務め好評を博したが、ドラマ版では上白石が歌も歌う。
元の「英子」は、ショートパンツにキャップといわゆる“ギャル”な格好が定番。孔明との初対面では胸元が大きく開いた衣装でノリノリのクラブミュージックを歌っていた。
しかし、ドラマ版の英子は胸や脚といった露出は全く無し。とにかく地味で、クラブで歌っていた歌も1978年にリリースされた原田真二の『タイム・トラベル』や、翌79年発売の『真夜中のドア~stay with me』(松原みき)というシティ・ポップだ。
実写化は、原作を忠実に再現すればいいわけでもないので、設定の変更自体は“全然アリ”だろう。ただ、そもそもの”パリピ”というワードと、原作の一瞬で耳を捉える伸びやかな高音ボイスというイメージと、上白石の”英子”はある意味で真逆となっている。
上白石は歌唱力は確かだが、ただただまっすぐな上手さ。ニット帽にTシャツ、ゆるデニムという格好も相まって、無理に金髪にしたこじらせ女子のようにも見え、視聴者からも、
《20代で歌える女優さんを考えると上白石さんは正解ですけど人の心を掴む歌なのかというとちょっと違うような気が?? 劇中歌の選曲の問題もあるのかなぁ》
《歌は悪くないんだけど上白石萌歌、正直英子ちゃんのイメージと違うんだよなぁ… もっとギャルでスマートな感じをイメージしてたんだけどな》
《上白石萌歌ちゃんの歌声癒されるなー。でもあのBARでは場違い感すごい》
《歌が上手だけど上品過ぎる》
など、“上手いんだけど何か違う”といった声があがっていた。
「原作を知らない人にも、上白石さんの役どころには違和感を抱いた人もいたようです。でもそれは制作側の狙い通り。上白石さんの伸びしろにこそ、今後のドラマの出来はかかっている」というのは、ドラマ制作会社関係者だ。