ジャニーズ事務所は10月2日の記者会見で、ジャニー喜多川氏(享年87)の加害問題を受け、現在の事務所は実質的に”解体”すると発表。現「ジャニーズ事務所」は被害者の補償業務のみ担い、所属タレントは新たに設立される新会社と個別でエージェント契約をすると明らかにした。なお、若手は新会社の所属としてマネジメントを受ける道もあるという。
スポーツ紙芸能担当記者がマネジメント契約とエージェント契約の違いを解説する。
「マネジメント契約では、事務所がクライアントとのギャラ交渉、営業活動、スケジュール調整、マスコミ対応など多くの業務を担う。一方エージェント契約では、事務所は基本的にクライアントとの交渉や営業活動のみを担当その他、スケジュール管理などはタレント自身が行ないます」
エージェント契約は、欧米では一般的だ。国内大手事務所では吉本興業が導入しており、極楽とんぼ・加藤浩次(54)、友近(50)、ハリセンボン・近藤春菜(40)、たむらけんじ(50)らがエージェント契約を結んでいる。
タレントたちが自由にYouTube活動を行なったり執筆活動に精を出しているのを見る限り、タレントの自由度が増えるエージェント契約は、一見仕事の幅が広がるようにも思える。しかし、芸能プロ関係者は「ことジャニーズ事務所に限ってはリスクが多い」と危ぶむ。
「エージェント契約にすると、事務所にとってはスケジュール管理が難しくなり、仕事を振りにくくなるという側面がある。その結果、エージェント契約にしたことで元の事務所からの仕事が減る可能性は大いにあります。だから、基本的に一人の力で食べていけるレベルの人しか、エージェント契約は結びません。
そもそもジャニーズ所属タレントの場合、“ジャニーズ”の看板があるからこそファンがつき、仕事をもらえているタレントも少なくない。エージェント契約にしたら、一気に暇になるタレントが続出するでしょうね」(前同)