ジャニーズ事務所創業者のジャニー喜多川氏(享年87)による加害問題を受けて10月2日、東山紀之新社長(56)、ジャニーズアイランドの井ノ原快彦社長(47)らが東京都内で会見を実施した。
会見では今後の再発防止策や「SMILE-UP.(スマイルアップ)」への社名変更、同社に所属するタレントとエージェント契約を結ぶ新会社設立の方針などについて説明した。
会見を巡っては、一部の記者がマイクを通さずに質問したり、司会者が提示した「1社1問」の制約を守らない記者も続出。ヒートアップした記者から怒号が飛び交う場面もあった。
会場が騒然とする中、見るに見かねた井ノ原は「ちょっと落ち着いていきましょう。じっくりと行きましょう」と呼びかけた。さらに、
「こういう会見の場は全国に生放送で伝わっておりまして、小さな子どもたち、自分にも子どもがいます。ジャニーズJr.の子たちもいますし、それこそ被害者のみなさんが“自分たちのことでこんなに揉めてるのか”というのは僕は見せたくないので、できる限りルールを守りながら、ルールを守っていく大人たちの姿をこの会見では見せていきたいって思ってますので、どうか、どうか落ち着いてお願いします」
と話し、会場からの取材陣から思わず拍手が湧き起こる一幕も――。
「SNSには井ノ原さんを絶賛する声が上がった一方、ジャニーズへの忖度ではないかという意見や、拍手はジャニーズ側が仕込んだサクラではないか、と疑う声も出ましたよね」(ワイドショー関係者)
■「加害した側の企業が言うのは由々しきことだと思う」芸能界からも疑問の声
10月4日配信の『デイリー新潮』では拍手が起こった背景について、一部の記者が暴走し、ルールを守っていなかったという会見を取材した雑誌編集者の証言を掲載。
そういった記者は以前から別のメディアから嫌われており、会見に来ていた150人近い記者も、彼らの暴走にストレスを抱えていた。そのため、井ノ原のあのタイミングでのあの言葉を受け、自然発生的に拍手が起こったとしている。
しかし、拍手に違和感を抱いている人は少なくない。元TBSアナウンサーでタレントの小島慶子(51)は10月3日放送のラジオ番組『大竹まこと ゴールデンラジオ!』(文化放送)に出演し、次のように指摘した。
「“井ノ原さん、さすが”って思う人がいるのかもしれないけど、こういう場では、このコメントは、私は適切ではないと思うんですよね。やっぱりここで開かれている、この会見の本質をわかってないんじゃないか」
さらに小島は「“被害者のみなさんには、自分たちのことでこんなに揉めているんだと思わせたくないじゃないですか”って記者会見で、加害した側の企業が言うのは由々しきことだと思う」とも話していた。