■複雑なテーマを支える盤石の制作態勢

 現代的な男女関係というと、前期放送の『こっち向いてよ向井くん』(日本テレビ系)を思い出す。あちらは、全話平均視聴率が5.0%(ビデオリサーチ調べ/関東地区)と爆死に終わったが――。

「『向井くん』は意欲的な作品でしたが、会話での説明が多く、内容が伝わりきれなかった。一方、今作は《“感情”を丁寧に描いていく》そうなので、『silent』のように、ゆったりしたタイム感で、複雑な感情をしっかり描いていくでしょう。『向井くん』のような消化不良にはならないと思います」(前同)

 発表されたメイン4人の演技力は十分。特に多部と松下は村瀬プロデューサーの期待が大きく、脚本が“あてがき”で作られるという。脇を固める俳優陣も、仲野太賀(30)、臼田あさ美(38)、田辺桃子(24)などと盤石。オリジナル脚本のため先が読めず、考察も盛り上がりそうで、『silent』を超えるヒットになる可能性は十分にある。