■独立している『レストラン編』が怪しい? 時生の新庄的展開も!?

「もっとも、2018年のシーンは3人がそれぞれ誰を相手にしているのかが分からないアングルで撮られているため、第三者説や、桔梗(中谷)が会っていたのは時生(大沢)説もあります。

 時生に関しては、現時点では完全に巻き込まれた一般人ですが、このままでは終わらないでしょうね。さまざまな展開が示唆されているドラマですから、彼がただのいい人、シェフで終わるとは思えません」

「レストラン編」は、記憶喪失の誠司(二宮)が夜中に時生のレストランに入り、ひと悶着あったせいで秘伝のデミグラスソースが入った寸胴鍋を倒してしまい、クリスマスディナーが営業できなくなってしまったうえ、翌朝には誠司が落としたと思われる拳銃が発見されて警察を呼ぶ事態になってしまった――という物語が、時生と店員たちのコメディタッチの演出で描かれていた。

《レストラン編だけ脚本三谷幸喜なのかな》といった声もあるくらい、他の2編に比べてノリがコミカルなのだが、「スーシェフの若松さん」という公式サイトの相関図にいないキャラの名前が出てきたことや、

《妻を亡くして以来、「もう二度と誰も愛することはないだろう」と孤独な人生を歩んできたが、一度だけ一瞬の恋に落ちたことがあった。だが、それでも脇目を振らず仕事に打ち込んできた》

 という時生の公式プロフィールなどから、注目を集めている。

「また、中谷さんと大沢さんは2009年放送のドラマ『JIN―仁―』(TBS系)以来の共演であることが強調されていて、『JIN』では婚約者の役だったため、“一瞬の恋に落ちた”相手は桔梗だったのでは、という声もありますね。

 また、やはり『VIVANT』級の驚きの展開が待っているのかもしれない。『VIVANT』では最後の最後、竜星涼(30)が演じていた公安の新庄がまさかのテントの工作員という衝撃的な展開が描かれ、視聴者の度肝を抜きました。本作もそれに並ぶ大どんでん返しがあるかもしれない。コミカルタッチで描かれる“善人”時生にも、大きな秘密があるのかもしれません……」

 ほんのわずかなすれ違い、ちょっとした選択の数々が回りまわって他の登場人物の窮地を救うことになったり、逆に追い詰める展開に発展していくのが、群像劇の楽しいところ。時生が悪役ではなかったとしても、彼の行動が誠司の運命を左右するのかもしれない――。