■よ~く見ると不自然な真礼の“刑事&プレートスルー”

「どちらの行動も、佐藤さんの演技が自然すぎて本筋に関係ないコメディリリーフとしてスルーしてしまいそうですが、よくよく考えると不自然なところもある。

 真礼は、誠司と警察の廊下で会った際に地域課の場所を尋ねたんですが、教えてもらえなかった。

 にもかかわらず、その後通りかかった近くにいた刑事には声をかけていないし、そもそも真礼が乗ったエレベーターの横には地域課が4階だとハッキリ書かれたプレートもあった。表向きはトボけた感じの真礼ですが、実は全部計算ずくで、誠司の姿を確認したり、その後に警察から逃がす目的があったのかもしれませんよね」

 追っ手から逃げる誠司の姿を「?」という顔で見る真礼の表情などから、2人の間に面識はないのかもしれない。

 しかし、誠司は記憶喪失で、また笛花ミズキ(中川大志/25)が2代目ボスの「国際犯罪組織アネモネ」の一員(※誠司の正体が刑事で潜入捜査説もある)のため、ドンデン返しで真礼が先代ボスの可能性さえある。

「再度見返してみても、現状は真礼の行動のすべてが不可解ですよね……。同じ地上波ドラマの群像劇では、前クールに大きな話題をさらった堺雅人さん(49)主演の『VIVANT』(TBS系)がある。同ドラマでは超大物の役所広司さん(67)がテロ組織『テント』の創設者ノゴーン・ベキとして登場。悪人ではありませんでしたが“ラスボス”でしたね。

 また、真礼が誠司の味方だとすれば、『VIVANT』で名アシスタントとして盗聴器の仕込みなどオールマイティになんでもこなしたドラム(富栄ドラム/31)のように、各編の登場人物をそれとなく誘導したり、ピンチを助けたりする展開もあるかもしれない。どちらにせよ、真礼には非常に深い真実があると考えられます。

 現場では記憶喪失の誠司以上に謎が多すぎる真礼ですが、この後にどう絡んでいくのか……第3話の予告では、横浜テレビの人々に”逃亡犯、とか言ってたな……”と話している真礼の姿もあり、今後も物語をかき回していくことでしょう」

 視聴者からはボサボサで真っ白な髪と真っ赤なズボンから「サンタおじさん」とも言われている佐藤演じる真礼。彼の正体は、誠司の記憶や、他の主人公たちにどう関係してくるのか――。