■「セルフ写真館」がブームになる背景は
セルフ写真館がブームになる背景には何があるのか。「GENICBOOTH」代表取締役・松井田彰氏に話を聞いた。
元々カメラマンをしていた松井田氏。韓国の知り合い経由で現地でのセルフ写真館の流行を知り、「日本でも気軽な雰囲気で、記念写真を撮影できる機会が提供できるのでは」という思いから店舗展開を考えたという。
2021年の2月頃から代官山の空きスペースでテスト運用を行なったところ手応えを感じ、同年6月に渋谷にて本格オープン。その後すぐに話題のピークがやって来たという。
「当時は流行に敏感な10代~20代の女性を中心にご利用いただいておりました。最近ですとそのような“流行り利用”は減り、入籍や記念日、誕生日などの特定のシーンで、20代~30代前半くらいまでの層に安定してご利用いただけている印象です」(松井田氏)
今や友達同士やカップル、家族など、その利用シーンは幅広い。特にハロウィンやクリスマスといったイベント時には利用も増えるという。“セルフ写真”のどういったポイントが支持を得ているのか。
「スマホなどの普及によって写真を撮ることは日常化しましたが、日常とは少し違う入籍や誕生日などで、非日常体験としてしっかりした機材で気軽に写真を残せるといった点が価値なのかなと感じております。
スマホで加工した写真ばかりになりがちですが、そうした記念日くらいは無加工で良い機材を使用して写真を残して欲しいという思いがあります」(前同)