■K-POP勢「強さ」の秘密は……

 K-POP勢の最近のブレイクについて、Kei氏はどう見ているのか。

「一つの楽曲がロングヒットを続ける中で新曲を投入することで、歌手自体の注目度が着実に高まっています。またアルバムには特典カードを封入するなどの施策に長けているということもありますが、やはり楽曲そのものの魅力が大きいですね。

 特にNewJeansは、これまでのバキッとした音、激しくキレのあるダンスなどが目立つ印象のあるK-POPとは大きく異なる。00年前後のR&Bやダンスミュージックのようなエッセンスを持ち合わせています。この00年前後のR&Bを取り込んだサウンドは今年のムーブメントであり、NewJeansは先駆者ともいえそうです」

 一口に「K-POP」といっても、さまざまな音楽性があるのだ。

「その急先鋒がNewJeansだと言えるかなと。日本ではまだ注目度が高くはないものの、韓国の4人組女性アイドルグループ・FIFTY FIFTYの『Cupid』もそう。キュートながら懐かしさも感じる楽曲がクセになるとして話題となり、新人ながら米ビルボードソングチャートにランクインしました。ただその後、契約事務所との問題により最終的にグループが分裂したことは残念に思います」(前同)

 日本芸能界で勢力図を拡大しつつあるK-POP。今年の紅白はプチ韓流歌合戦と化すのかも⁉

Kei
青森県津軽地方在住の音楽チャートアナライザー。ブログ『イマオト -今の音楽を追うブログ-』を毎日更新中。地元ラジオ局でDJも担当。『音楽ナタリー』『TOKION』『uDiscovermusic日本版』『Impress Watch』『NumberWeb』等で執筆している。