■後半のオリジナルストーリーが成功の鍵

 内容もさることながら、イケメン渋滞のキャスティングが好評。『仮面ライダーゼロワン』出身の高橋、『烈車戦隊トッキュウジャー』出身の志尊、『仮面ライダージオウ』出身の板垣と、女性にも人気のテレビ朝日系特撮ドラマ出身で、最旬な若手俳優をそろえている。もちろん視聴者ウケを考えてのことだろうが、それに加えて原作が未完なのも同ドラマに期待が集まる理由のひとつのようだ。

「このままでは、次回、第4話あたりのエピソードで原作コミックに追いついてしまうんです。ドラマのほとんどがオリジナルになるのは異例ですが、原作の骨格になっている数学を絡めた料理ネタを、ドラマ版で構築するのはさすがに無理があります。おそらく、料理に絡めて人間関係を描いていくストーリーになると思いますが、そうなったときに、演技力を伴ったイケメン俳優陣が活きてくるんです」(テレビ誌ライター)

 料理を絡めて人間関係を描く……極めて凡庸なストーリーになりそうだが、そこを俳優陣の力で乗り切ろうと考えているようなのだ。

「冒頭やエンディングで未来(2024年)の高橋が闇落ちしているシーンが流れ、原作では描かれていない波乱の展開を予想させます。食事のたびに上半身裸になる謎の男・淡島(高橋光臣/41)など、原作にないキャラもいて、かなりオリジナルなものになりそうです」(前同)

 原作者の小林有吾氏は自身のブログで、コミックのドラマ化の話が来た時、「その時点で3巻しかない作品でしたし、正直実現することは難しいのではないかと考えていました」としたうえで、その後、プロデューサー、脚本家、編集担当と自身の4人で、詳細な設計と脚本を作り上げていったと綴っている。

 番組公式サイトで、このドラマは「“料理の真理の扉”を開くべく、【料理×数学】で前人未到の世界に挑む、若きプロフェショナルたちの青春ストーリー」だとされている。今後、原作にない展開になったとき、それがどんな物語になっていき、イケメン俳優たちがどんな活躍を見せるのか注目したい。