2023年も残すところ後2か月。今年も大晦日の『NHK紅白歌合戦』の出場歌手発表にソワソワする時期がやって来た。例年、NHKは11月中旬~下旬の間に紅白それぞれ25組前後の出場アーティストを発表する。
そんな、今年の国民的音楽番組の出場歌手を、音楽チャートを分析したブログ『イマオト -今の音楽を追うブログ-』を毎日更新し、地元青森県でラジオDJも務めるチャートアナライザーのKei氏が徹底分析する。Kei氏は昨年も『紅白』出場者発表前に同ブログで出場者予想を書いていたが、高い確率で的中していたのだ――。(#1から6のうち#4)
近年、“若年層”の視聴者獲得に躍起となっているNHK紅白歌合戦。しかし22年の『第73回NHK紅白歌合戦』はトリの福山雅治(54)を含む第2部の平均世帯視聴率は関東地区で35.3%(ビデオリサーチ調べ、関西地区36.7%)で、2部制となった1989年以降過去最低だった前年の34.3%と並んでワースト2をマークしてしまった。
「“若者のテレビ離れ”が叫ばれるなか、NHKに限らずどの局も若年層に向けた施策は優先課題。しかし結局、テレビ視聴を支えているのは中高年で、紅白歌合戦はその最たるものです。近年NHKは美川憲一さん(77)、小林幸子さん(69)と少しずつ演歌歌手をリストラし、“ネットで注目”“若者に人気”といったアーティストを目立たせる傾向があります。
しかし、紅白を見ている中高年はこれに困惑してしまう。特に今年のヒット曲の有無にこだわらず、“紅白といえばこの人”“日本の名曲といえばこれ”といった安心感が欲しいという層は根強いんですよね」(女性誌ライター)
もちろんトレンドも大事だが、国民的番組として全世代に広く視聴を促すのであれば、やはりベテラン勢のファン層の厚さは無視できない。では、今年の紅白に出場しても不思議ではないベテラン勢は誰なのか。
ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを分析している音楽チャートアナライザー・Kei氏に、23年末、紅白のひのき舞台へと踊り出そうな00年以前にデビューしたベテラン歌手を挙げてもらった。