■阿部寛演じた野崎守は「私が従事した任務がモデルです」
――ドラマには、阿部寛が演じる、警視庁公安部の野崎守が登場しますが。
勝丸 阿部さんが演じられた野崎は、私が従事した任務がモデルです。海外での諜報活動は、非常に孤独な戦いを強いられます。なので、冷静なキャラクターにしてくれとお願いしたところ、阿部さんが、とてもかっこよく演じてくれました。
⋱ 🐈⬛#𝐕𝐈𝐕𝐀𝐍𝐓ep5 裏話📸 ⋰
— 日曜劇場『VIVANT』【公式】 (@TBS_VIVANT) August 16, 2023
1話ラストで乃木は「ヴィパンじゃなくてヴィヴァンじゃないですか?」と野崎に言いますが、これは敢えて「パン」じゃなくて「ヴァン」と言って「べっぱん」から少しでも遠ざけようとしています。野崎は辿り着きましたが自分で別班と伝えた訳ではありません👀 #VIVANT pic.twitter.com/J2CTJRMjAV
――野崎も公安の情報員として諜報活動をしていましたが、別班との違いは?
勝丸 警察組織の公安は、主に犯罪情報を集め、それを日本の警察庁に報告するんです。軍事情報を集める別班とは目的が違うので、乃木と野崎の関係のように、現実世界でも、互いの活動は一切、把握していません。
――ドラマは、乃木と野崎が国際テロ組織“テント”の謎を追うのが物語の肝になっています。勝丸さんは公安時代に、テロ組織を追った経験はありますか?
勝丸 2002年に開催された日韓ワールドカップで、イスラム過激派組織が、日本で新幹線の爆破テロを計画していたので捜査し、逮捕したことがあります。パニックにならないように、報道されませんでしたが、一歩間違えれば大惨事という事件でした。
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現実の世界でも『VIVANT』のような水面下での攻防が着実に行われている――。
諜・無法地帯 暗躍するスパイたち(実業之日本社)
勝丸円覚(著)、山田敏弘(構成)
2023年11月22日 発売