■若者は山田・永野、視聴者は「恋愛」を求めている
対する山田は、北村匠海(26)主演の映画『東京リベンジャーズ』シリーズで準主人公のような立ち位置の龍宮寺堅(通称“ドラケン”)を演じ、人気が爆発。直近では11月3日公開の神木隆之介(30)主演映画『ゴジラ-1.0』でも重要な役を演じている。
山田は前述の『渋谷トレンドリサーチ』で行なわれた「好きな俳優(男性)」部門では6位、8月24日に『高校生新聞』が発表した『中高生が選ぶ「好きな俳優ランキング」』では、2位となっている。
ちなみに、山田に限らず『渋谷トレンドリサーチ』も『高校生新聞』も、『東京リベンジャーズ』のキャストが多くランクインしていて、作品自体がいかに若年層に刺さっていたかがよく分かる。
次に、フジテレビが「令和版の月9ラブストーリー」――“永野と山田の恋愛ドラマ”を描くことに決めた裏側にも、深い理由がありそうだ。制作関係者は言う。
「1つは『ONE DAY』の前、7月クールに放送されていた『真夏のシンデレラ』の存在です。あまりにもコテコテな内容やご都合主義な展開などはフジ内部でも多くの批判の声があり、全話世帯視聴率は5.6%。月9のワースト記録を更新してしまいましたが、コア視聴率は悪くはなかったんですよね」
『真夏のシンデレラ』は、真夏の湘南を舞台に「この夏一番ドキドキ・ワクワクする恋模様」を詰め込んだオリジナル脚本の男女8人の恋愛群像劇。
ダブル主演の森七菜(21)と間宮祥太朗(29)以外にも、神尾楓珠(24)、吉川愛(23)、萩原利久(24)、白濱亜嵐(29)、仁村紗和(28)、水上恒司(24)といった若者人気の高い美男美女の役者が積極的に起用されていた。
「現在、テレビ界では13歳から49歳までのコア視聴率が最重要視されています。その数字が高ければ、良いCMが入ってくるからです。
そして、『真夏のシンデレラ』は振り切ったコア狙いのキャスティングが功を奏して、若者受けは良かった。コア視聴率はまずまずの3%台。もちろん、シナリオには批判の声も多かったですが……同時に“恋愛ドラマ”には一定の需要があることも分かったのではないでしょうか」(前同)