■『いちばんすきな花』のリアルタイム視聴はボロボロ
また、10月クールに同局でスタートした『いちばんすきな花』の“不調”も、「恋愛ドラマ」の需要を痛感することになったのでは、という声もある。
『いちばんすきな花』(フジテレビ系)は、多部未華子(34)、松下洸平(36)、今田美桜、神尾楓珠の“クアトロ主演”連続ドラマ。
川口春奈(28)とSnow Manの目黒蓮(26)が出演し、大ヒットした2022年10月のドラマ『silent』のプロデューサー・村瀬健氏と脚本家・生方美久氏が再びタッグを組むことで、放送前から注目を集めていたドラマでもあった。
『いちばんすきな花』は恋愛ドラマではなく、「男女の間の友情は成立するのか?」を描いた作品。そのシナリオはドラマ好きの間では高評価で、第1話から第4話の11月5日時点での『TVer』と『FOD』の無料配信における総再生数は1400万再生を突破。さらに『TVer』の“お気に入り登録”数も、10月クールの民放ドラマでは最多の126万を記録ししている。
しかし、リアルタイムの視聴率は全く振るわず、第4話(11月2日放送)の時点で世帯4.8%、コア1.8%まで数字を落としてしまっている。
「ディープなドラマ好きではない、普通のドラマ好き程度の視聴者は、やはり王道で胸キュンな恋愛ドラマを観たいのではないでしょうか。『いちばんすきな花』はしっかりと観ると面白い。しかし、観るまでのハードルが高いと考えられていますね。だから、じっくりとドラマを楽しみたいディープ層は、『TVer』で観ているのでしょう。
スケジュール的に、『いちばんすきな花』が始まる前から“月9で永野・山田ペアの恋愛ドラマをやる”とは決まっていたでしょう。ですがそんななか、やはり地上波ドラマでは“恋愛”は強く、需要がある、と制作関係者は確信したのではないでしょうか」(前出の制作会社関係者)
フジ月9の再生を託された、若者層に絶大な人気を誇る山田と永野。両者が作り出す恋愛ドラマ『君が心をくれたから』は多くの人を惹きつけることはできるだろうか――。