■櫻井翔のクセになるダサさ
しかしそのほとんどは批判するのではなく、「一種の中毒性があるドラマになってておもろい」「雑なCG、かっこいいシーンもなぜかダサくなっちゃう櫻井翔、1人だけ世界観に完全に染まっているソニン。くー!このB級感、クセになる!ツッコミながら見るのに最適なドラマ」などと、楽しんでいる声が多かった。
今回の平均世帯視聴率は7.4%(ビデオリサーチ調べ/関東地区)と、この1年間の同枠ドラマとしては好調。見逃し配信「TVer」でも、お気に入り登録数が60万人を超え(2月1日現在)、再生数ランキングも上位をキープしている。「トンチキぶりがスゴい」などとイジられているのに、なぜだろう?
「最近の同枠ドラマは『初恋の悪魔』など実験的な作品以外に、『逃亡医F』などツッコミどころの多い作品もありました。雑な設定や展開は、まともな役者がやると笑えませんが、アイドルの櫻井くんがやれば安心してツッコめるし、笑えるものになる。このねじくれたウケ方は、櫻井くんだからこそでしょう」(テレビ関係者)
土曜ドラマは、昨年4月期の『パンドラの果実 〜科学犯罪捜査ファイル〜』から、10月期の『祈りのカルテ 研修医の謎解き診察記録』まで、全話平均視聴率が7%台に届いていない。3期続けて数字的に落ち込んていた中、今作は同枠の救世主と言えるだろう。
櫻井は報道の『news zero』にバラエティの『1億3000万人のSHOWチャンネル』と、もはや日本テレビの顔とも言える存在だ。今作の意外な成功で、櫻井と同局の蜜月はますます続きそうだ。(ドラマライター/ヤマカワ)