■中盤のダレ知らずの見事な構成

「3人の気持ちに応じる、松下の受けの演技は変わりませんが、さらに、椿が迷い、決意するまでの心情を、表情や口調の変化の演技で見事に表現した神回でした。さらに《友情》と《恋愛》というテーマをここで再浮上させて、後半に入るという構成も巧みでしたね」(テレビ誌ライター)

 また、《ゆくえの友達のみどりちゃん(志田美鳥)、椿の家の前の住人であり、紅葉(神尾)の高校時代の数学の非常勤講師かもしれない》など、ゆくえが電話でグチをこぼしている相手で、いまだに姿を見せていない「みどりちゃん」に関する考察も増えてきた。

「恋愛と友情だけで物語を引っ張ると思いきや、考察を誘うような謎の部分をうまく入れ、視聴者の関心を高めてきました。脚本の構成が非常に巧みですね。中盤で視聴率を落とすドラマが多い中、第6話で伸ばすのは異例で、この調子ならまだまだ伸びそうです」(前同)

 視聴率はようやく5%台に届く低いレベルながら、配信では秋ドラマの中で圧倒的な強さを見せている『いちばんすきな花』。友情・恋愛に考察要素がプラスされれば、配信で見直す人も増えるだろう。さらに数字をアップさせそうだ。