■フジは“ドラマ女帝”を「共同のコンテンツ制作」に期待して出向させていたが……

 重岡氏は、三谷幸喜氏の映画作品『THE有頂天ホテル』や『ザ・マジックアワー』を担当したほか、旧ジャニーズ関係では、嵐・松本潤(46)主演の連続ドラマ『ラッキーセブン』(2012)や、当時SMAP香取慎吾(40)主演映画『NIN×NIN 忍者ハットリくん THE MOVIE』(2004)を担当するなど、フジテレビのやり手ドラマプロデューサーだった。

 ジュリー氏が重岡氏に「自分が社長になったらジャニーズに来て欲しい」と打診していたと言われているが、ジュリー氏が社長に就任する1年前の2018年から、重岡氏は旧ジャニーズ事務所に“現役出向”し、2022年3月にはフジテレビを希望退職。同年4月から旧ジャニーズ事務所の取締役に就任していた。

「重岡さんはドラマ業界に非常に強く、ジャニーズタレントのドラマ進出にも大活躍していたといいます。ジュリー氏はドラマや映画など、タレントの映像路線を進めていましたからね。

 しかし、重岡氏はジュリー氏とは衝突することも多かったとも聞こえてきていますね。ですがそんな折、ジャニー氏の問題が浮上し、9月7日に会見が開かれて、ジュリー氏は社長から降りた。タイミング的に潮時だったのでしょうね。重岡氏も9月30日に、ジャニーズ事務所の取締役を退任しています」(前出の制作会社関係者)

 重岡氏が旧ジャニーズ事務所に出向した理由を、フジテレビの宮内正喜社長(現・代表取締役会長)は2018年当時、

「将来的に、私どもの業務の拡大とか、今、何かが決まっているわけではないですが、共同のコンテンツ制作を目指せればいいなと彼女に行ってもらった」

 と、定例会見で明かしていた。

 しかし、結果的に旧ジャニーズ事務所は崩壊し、つながりのあった“ドラマ女帝”重岡氏も退任。これにより、旧ジャニーズ事務所とフジテレビの関係は、加速度的に薄まっていくと考えられているという。