■タクシードライバーも戦々恐々「明らかにトリッキーな動きをする」

 免許を持っていない人が車と同じ道を走るのだから、怖いのは車を運転している方だ。直木賞作家志茂田景樹さんの次男で、武蔵野市議会議員であり、現役タクシードライバーでもある下田大気氏は、「タクシー会社でも電動キックボードには気をつけろ、といった話はよく出る」と話す。

「電動キックボードに乗っている人のなかには、道路交通法を知らないような人もやっぱり多いと思います。普段、車に乗らないような人は、ドライバー目線では乗ってくれません。

 たとえば右折で斜めに曲がるような“小回り右折”をしたり、左折する時に大きく膨らんで曲がったり。車が左のウインカーを出して、巻き込み確認をした後にいざ左折しようとしているところへいきなり突っ込んで来るなど、明らかにトリッキーな動きをするんですよね。

 横断歩道の状態や歩行者、車のウインカーなど、ろくに見ていないんじゃないかとヒヤヒヤするケースは結構あります。

 もはや電動キックボードを見かけたら、とにかくあらゆる最悪な事態を予見しなければいけない、というのがドライバーの鉄則になってきています」(前同)

 電動キックボードに乗る際は、交通ルールを把握し、練習をしておくことが必須だ。交通量が増える年末に向けて、くれぐれも安全運転を心がけてほしい!

下田大気(しもだ・ひろき)
直木賞作家である志茂田景樹の次男として生まれました。
俳優、会社員、飲食店経営などを経て2009年にタクシードライバーになりました。1ヶ月で300人中トップの売上を達成し、年収800万円を稼ぎ出す「カリスマタクシードライバー」として成功し、その豊富な乗務経験をいかしてタクシーコンサルティング事業、作家業を営むかたわら、ワイドショーのコメンテーターなどメディアでも活躍しています。2015年武蔵野市議会議員選挙に出馬し初当選。現在もタクシードライバーとして乗務し、その経験を活かした街づくり、道路整備にも力を入れています。