■『ONE DAY』視聴者離れの残念な理由は?

 視聴者のX(ツイッター)上の反応を見ると、当初の厳しい声が減った代わりに、《ミズキは何がしたいねん……ここまでくると真礼さん、ほんとにフランちゃんを探してるだけのおじさんの可能性が?》など、ミズキや犬を探している謎の男・真礼(佐藤浩市/63)の言動をはじめ、つかみどころのない内容にとまどう声が増えた。

 最初から最後まで“やっぱり”と“がっかり”の連続だったことが大きい。目立つところでは、誠司が潜入捜査官だったり、捜査一課長・一ノ瀬猛(遠山俊也/61)が内通者だったり、予想通りの“やっぱり”な展開ばかりで驚きはなし。次回が楽しみになるということが少なかった。

 では、ストーリーで盛り上がるかと思えば、蜜谷(江口)がいきなり車にはねられたりと、核心に迫りそうなところで、横槍を入れるようなエピソードに“がっかり”する展開ばかりだった。なかなか話が進まないので次回への引きにならず、視聴者が「次も見たい」という気持ちを抱きづらかった。これでは、最終回を待たずにお気に入り登録が減るのも仕方ないだろう。

 お気に入り登録だけでなく、第10話は“いいね”数でも1万以下(12月18日18時現在)で、深夜帯のドラマにも負けている。最近は配信サービスの成績が重視されるようになっているので、この事態は深刻だ。

 次期放送予定の月9『君が心をくれたから』は、永野芽郁(24)が山田裕貴(33)と共演する、長崎が舞台のファンタジーラブストーリー。最旬の2人で勝負をかけるが、『真夏のシンデレラ』『ONE DAY』と、2作連続で爆死の月9ドラマは復活できるだろうか――。(ドラマライター・ヤマカワ)