■読売と産経の自民党支持率が高いワケ

 各新聞や報道機関によって大きな差が出ることもある世論調査――。元毎日新聞政治部記者である宮原健太氏が、「その理由」を解説する。

「世論調査は、コンピューターを使ってランダムに割り出された固定電話や携帯電話へと電話を掛けて、自動音声の質問に回答をいただくのが一般的です。ただし、電話の冒頭で“朝日新聞の世論調査です”との音声が流れる。

 朝日新聞が嫌いな方は、そもそも調査に協力しようとは思わないでしょう。反対にリベラル思想の愛読者は調査に協力する可能性も高い。朝日の調査結果が、自民党に厳しい数字が並びがちなのはそういった理由が大きいのです」

 現に、前出の全国紙政治部記者も、永田町で特定の新聞が名指しで批判されているのを耳にしたことがあると話す。

「立憲民主党の安住淳国対委員長は、保守的な論調で知られる産経新聞や読売新聞を名指しした上で、“読売や産経の世論調査結果では、常に自民党の支持率が高い”と叫んでいました。読売や産経の世論調査に協力する人は保守層である可能性が高いので、自民党に有利な数字が出る可能性が高いだけなんですけどね」(前同)