■ベテランテレビマンもビックリ「センスない」

 では、テレビ番組における「サンタ」のトリセツはあるのだろうか。

 同放送をリアルタイムで視聴していたというテレビプロデューサーで元テレビ朝日社員の鎮目博道氏が、テレビ番組における「サンタの扱い」を解説する。

「サンタに対する触れ方が決まっているわけではないので、人によって温度差はあると思います。ただ、僕は番組を見て”えッ!”と声が出ましたね」(前同)

 その理由は、テレビ番組では基本的に、サンタの存在を完全に否定するような内容はNGだからだという。

「サンタについての扱いはご家庭の自由。それなのに、深夜番組のような子どもが絶対に見ない番組以外でテレビが夢を否定するのは絶対にやっちゃダメです。

 そもそもテレビって、北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)のサンタ追跡やデンマークで毎年行なわれる世界サンタ会議など、サンタネタが大好き。むしろイベントやお祭りを盛り上げる側なんです。それなのに、そこをシラけさせるのは“無し”ですよね」(同)

『アド街』は生放送ではなく収録。フリートークで井ノ原と片渕アナからサンタトークが飛び出しても、いくらでも編集できたはずだ。 

「後からの編集でカットできたはずですし、収録時にフロアディレクターが違う方向性を軌道修正してもよかった。ただ一番問題なのは、あのダメ押し編集を見る限り、スタッフも問題視していないということです。

 そもそも片渕アナの話が何も面白みがないので、あれをわざわざ使う意味がわからないのですが、仮に“ぶっちゃけトーク”で盛り上げようとしたのだとすれば、テレビマンとしてセンスないなあ、ダサいなあと思います。そういう方向で盛り上げたとして誰も得しませんからね」(同)