■放送曜日がハマった『うちの弁護士は手がかかる』

 視聴者のX(旧ツイッター)上の反響も、《天野先生を探すために法律事務所の皆が奔走しているシーン、めちゃくちゃ良かった〜! シリーズ化してほしい》《事務所メンバーのキャラが立っていて面白い。愛着がわいていて最終回と聞くと何だかんだスゴく寂しくなる》など、「香澄法律事務所」チームへの称賛の声が多い。

 最近のドラマはバディものが主流になっていて、今期もバディものの定番『相棒22-前期』(テレビ朝日系/水曜夜9時)をはじめ、『ゼイチョー~「払えない」にはワケがある~』(日本テレビ系/土曜夜10時)などがある。本作は、そんな中でチームものに挑んだが、視聴率などの数字を見る限り成功したようだ。

 チームものの良さは、見ていて安心感があるところだ。主役が危機に陥っても、信頼できるメンバーが必ずフォローしてくれる。今回の劇中で「必ずホシをあげる!」という決めセリフがパロディに使われた、内藤剛志(68)主演の『警視庁・捜査一課長』シリーズ(テレビ朝日系)も、斉藤由貴(57)や金田明夫(69)ら内藤以外の捜査一課メンバーの、しっかりツボを抑えた安心感が魅力だ。

 本作が放送される金曜の夜は、1週間が終わり、リラックスした気持ちでテレビに向かう人が多い。安心して見られるチームものが受けたのは、そんな視聴者のニーズに、うまくフィットしたからなのだろう。

 また、ムロと平手を軸にしたテンポの良い掛け合いや、過去の人気ドラマのパロディも、うまく作用しいていて、シリーズ化をのぞむ視聴者の声が多いのも納得だ。最終回でも、どんなチーム戦を見せてくれるのか楽しみだ。(ドラマライター/ヤマカワ)