■NHKは“新規契約ナシ”のスタンス崩さず

 NHKは12月20日に都内で定例会見を行ない、旧ジャニーズ事務所について言及。稲葉延雄会長(73)は所属タレントの今後の起用について《新会社のほうも、新しい社長が決まったと正式に発表があったが、その会社がどれほどに機能するのか、機能させたいのかというようなことを、もう少し我々としては確認させていただきたい》とし、依然として出演依頼を控えると説明。

 さらに《独立するというようなことがあれば、番組にとって必要かどうか吟味し、新しく契約をすることができる。新旧両会社がジャニーズのこれまでの体質から脱却して、新しく生まれ変わるということが確認できた段階で、NHKのガイドラインに従っていただけるということであれば、新規に契約をすることができるが、そうでないという場合にはできない》とも話した。

「NHKだけではなく、民放各局も基本的には同じ方針のようです。これまでに決まっている仕事はそのまま続けるが、新規の契約はしない方向だと。福田氏はそこを改善したいとクライアント行脚をしているんでしょう。そして福田氏は“自分を売り込む”ことで状況を改善できると考えているようなんです」(前出の芸能プロ関係者)

■“反ジャニーズ”福田淳氏の社長就任がクライアント説得材料に!?

 前所属事務所を退所し、地上波番組から露出が極端に減ったのん(能年玲奈/30)のエージェント会社「スピーディ」の社長でもある福田氏は、これまで日本の芸能界に批判的な言動を繰り返してきた。

 9月30日配信の『JCASTニュース』では、取材に応じた福田氏が、のんとエージェント契約を結んだ理由について《当初は僕の会社に「所属」するというやり方もあったのですが、「もうやめた方がいい。僕だっていつ豹変して、『奴隷契約』にするか分からない。だから大人は信じないで」ということで、エージェント契約になりました》と話している。

 12月9日、社長就任にあたって報道各社の取材に応じた際にも《日本の芸能界を近代化させる良いきっかけになるのではないかと考えた》と社長を引き受けた理由を明かしていた。

※画像はのんの公式X(ツイッター)『@non_dayo_ne』より

「福田氏は今の日本の芸能界はおかしい、特に旧ジャニーズ事務所がやってきたことは間違っていると指摘してきたわけです。そんな“反ジャニーズ”の自分がトップに立ったのだから、STARTO社は絶対に変わる、変えてみせる、と。そして、関係先は、そんな“反ジャニーズ”の自分の話なら聞いてくれるのではないかという思いで説得、交渉をしていくとタレントにも説明しているそうです。

 TOBE、辞めジャニに続々と仕事が決まっていく仲、旧ジャニーズは衰退に向かいつつある。現在、内部は本当に危機的状況になっているといいます。福田氏も危機感と緊張感を持ち、関係先と新規契約を目指していると。STARTO社は大きく変わる、タレントファーストの会社になると説明し、タレントの引き留めを図っているのではないでしょうか」(前同)

 福田社長のクライアント行脚で、STARTO社は信頼回復を実現することができるのだろうか――。