エンタメ情報から独自のインタビュー記事まで、日常のなかで“ピン”とくるちょっと気になるニュースに“ズバ”と切り込む本サイト。今回は2023年3月に行なわれたWBCでの侍ジャパン優勝の立役者となり、日本を熱狂の渦へと巻き込んだ大谷翔平選手(29)に起きた怪我とドジャースへの移籍劇を振り返る。

大谷翔平“世界のショーヘイ”は「右ひじ靭帯損傷」で今季投手絶望…何が悪かった?元メジャーリーガーに聞いた!

 前人未到の投打での「二刀流」として海を超え、快進撃を続けてきたエンゼルスの大谷選手。23年シーズンは投手として10勝を積み重ね、打者としてはアメリカンリーグトップとなる44本塁打を記録した。その活躍はとどまるところを知らず、“「世界のショーヘイ」と言っても過言ではない。そんな大谷選手の利き腕でもある黄金の右手が悲鳴を上げたのは、8月24日のことである。スポーツ紙記者が言う。

「レッズとのダブルヘッダー第1試合に指名打者兼投手として出場した大谷ですが、2回途中で制球が定まらなくなり緊急降板。試合中に検査を受けた結果、右ひじ靭帯の損傷が明らかに。

 それでも2試合目も指名打者として強行出場。第2打席ではセンターへと大飛球を放ちましたし、第3打席では快足を飛ばしてライトへのツーベースヒット。怪我の影響は微塵も感じさせませんでした」

 大谷選手は現在、本塁打王争いの真っ只中。その影響もあってか、投手としては今季絶望となったが、今後も打者としての出場は継続するという。優勝争いやタイトル争いが佳境に入るシーズン終盤に来ての大怪我。原因はなんなのか。

 千葉ロッテマリーンズの守護神として活躍し、メジャーリーグ・インディアンスに所属していた小林雅英さんに尋ねると、「出場試合数が多すぎるのではないか」と指摘する。

「大谷選手は怪我をするまで97試合連続出場。日本のプロ野球だと先発投手は中6日の登板間隔ですから、野球を離れて体のメンテナンスに時間を当てることもできる。一方で、大谷選手はメジャーの舞台で打者としても投手としてもフル回転。

 しかも、速球投手を相手に150メートル超えのホームランボールをかっ飛ばしたかと思えば、翌日には先発投手として160キロの速球を連発するわけです。体に負担が掛からないわけがありません。結果的に下半身へと疲労が蓄積し、上体に頼った投げ方になってしまった。その積み重なりが右ひじの疲労と怪我につながったのではないでしょうか」(前同)