■ホストクラブに総額2000万円!23歳風俗店勤務女性の悲痛告白
「10万円ガチャ」「69万円シャンパン強要」悪辣ホスト手口を被害女性が告白!総額2000万円…「売掛金の返済は風俗で」警視庁が立ち入り調査“新宿歌舞伎町のリアル”
「ホストには2000万円近く使ってきました。ただ、目が覚めたといいますか……」
肩を震わせながらそう語るのは、23歳で女優の小芝風花(26)に似た女性Tさんだ。女性を奈落の底に叩き落したのは“眠らない街”新宿歌舞伎町。首都・東京の治安を守る警視庁の捜査官が、照準を定める街である。全国紙社会部記者が話す。
「悪質ホストクラブ問題が国会でも取り上げられたことで、警視庁も12月に入り、歌舞伎町にあるホストクラブ176店舗に対して立ち入り調査を敢行。19日に発表された内容によれば、その内132店で、風営法での料金表示義務違反が確認されました」
表示違反として具体的に確認されたのは、ボトルやシャンパンタワーの料金がメニューに記載されていないというものや、客から分かりにくい場所に表示されているといったケースだ。そんなホストクラブの実態を、21年3月から歌舞伎町に足繁く通っていた前出の女性客Tさんが打ち明ける。
「通っていた『D』というホストクラブのセット料金は、時間無制限で12000円。これに10%の税金とサービス料35%が掛かります。当然、ドリンク代は別途で加算されますし、気に入ったホストを指名すれば指名料だって発生します。ドリンク代にも10%の税金とサービス料はつきます。
2時間もいればレッドブルとコカレロを混ぜた1杯3000円のコカボムや、コカレロとテキーラを混ぜた1杯5000円はするコカテキを飲まされ酩酊状態。それぞれ10杯も頼めば会計は10万円を優に超えます」
■伝票には本名をサイン! 抜け出せないホスト沼
20代の女性にとって10万円といえば大金だ。なぜ、彼女はそんな街へと足を運ぶことになったのか。
「通い始めた当時は、まだ大学3年生でした。コロナ禍での入学ということもあり大学はリモート授業。サークル活動もありませんでしたし、同級生との出会いもままならない。
韓流アイドルが趣味で追っかけをしていましたが、渡韓の機会もコロナで制限されている。そんな時に高校時代の友達に“Tのタイプの人がいるから”と誘われて歌舞伎町へと出かけたんです」(前出のTさん)
出会ったのは有名漫画の登場人物と同じ名前をした人気ホストX。現在でも“売上1億円プレイヤー”の肩書きを引っ提げて歌舞伎町で活動している。
「この人に会いたいと思ってお店に行ったので初回から指名料が発生しました。お会計は8万円くらいでしたね。入店時に顔つきの身分証明証のコピーをとられましたが、お酒を出す場ですし、18歳未満の入店を防ぎたいのかなくらいで深くは考えていませんでした」(前同)
初めてお店に足を踏み入れて2か月も経つ21年の5月になると、週に2回は歌舞伎町で過ごすようになった。この頃からホストXのTさんに対する対応にも変化が現れる。
「売掛金と呼ばれる店でのツケ払いが許されるようになったんです。ツケ払いは、お会計が20万円だったら、その日の手持ちの10万円をその場で支払って、残りの10万円を次回来店時に支払う形をとります」(同)
ツケ払いを行なう女の子は、お店で伝票を受け取るとその場で、自身の本名を伝票にサイン。さらには、住所や連絡先も記載する。女の子は店側に自分の身元を把握されるため、売掛金を払わずにお店から抜け出すことができないというカラクリだ。
「ホストクラブは月の終わりか、その1日前が締め日となっていて、それまでの売掛金を翌月の5日までに入金するのが一般的です。客の売掛金が漏れると、ホストが自腹でその分を支払わないといけない。ホストとしても売掛金は、客との間に信頼関係がないと導入しにくいのです」(同)
売掛金制度がTさんに導入されて2か月後となる7月の締め日には、指名しているホストXから1本のLINEが送られてきた。
「“なにもできないよ”とは伝えていたんですが、呼ばれたからお店に行ってしまって。すると、“どうしてもお願いだから”と、シャンパンボトルを入れるように頼まれたんです」(同)
Tさんが「無理だよ」と断ると、ホストの態度は急変。隣に座っているのにずっとスマホを見て無表情になったという。