■竜星涼が目立たないワケ

「第1話の安達祐実、第2話の野村周平と、毎回のメインゲストが好演しているため、主役の竜星涼の存在感がかすんでいます。これは、流星が人間の再生を手助けする側の役回りで、物語の中心はゲストなので仕方はないでしょう。

 また、原作コミックは、起業や融資についての解説が、図表を使って分かりやすいと好評です。ドラマでもCGを使って説明しているものの、誌面と違ってじっくり見られないので、画面の情報についていけない人が少なくないようです」(テレビ関係者)

 スカッとした展開を期待したくなるが、理屈っぽいシーンが多いのも、竜星の印象が薄い一因かもしれない。今回も中国哲学の名言を引用して、性善説と性悪説をテーマにしていたが、地味なうえに、セリフとテロップだけでは難解。竜星の持ち前の明るさが活かされていなかった。

 初回から“イケオジが大渋滞”だと、「三ツ星重工」の社長・三星大海(小泉孝太郎/44)、副社長・三星義知(反町隆史/49)らが注目を集めている。そろそろ、太陽の兄である大海との因縁の対決が本格化し、流星メインの展開で盛り上がりそうだが、時すでに遅しだろう。

 このままでは、竜星がNHK朝ドラ『ちむどんどん』で演じて酷評を浴びまくった、ニーニーこと“賢秀”の悪夢をはらえそうにない。(ドラマライター/ヤマカワ)