■専門家「大手企業の商品は心の安定につながる」

 セブン&アイ・ホールディングス広報センターの担当者が答える。

「菓子パンは店舗でも販売している“あんぱん”などになります。現在、すぐにお届けできる商品を支援物資として被災地へとお送りさせて頂いている状況です。

 カップヌードルのように日持ちする物というのは支援物資の選定基準として、一つの目安にはなりますが、すぐに届けられる商品ということが重要です。また、断水している地域もありますので、水の供給を最優先しました」

 山崎製パン広報担当者は、

「緊急時の食糧支援のために、備蓄などをしているわけではありません。いま、届けられる商品を愛知県にある工場から運んでいるという形です」

 防災システム研究所の山村武彦所長によれば、セブン&アイ・ホールディングスや山崎製パンら大手企業による支援物資の提供には、飢えや渇きを癒やす以外に「日常の中で目にする商品が、被災地でも提供されることは、被災者の精神的な安定につながる」と話し、こう続ける。

「コンビニは今や生活の一部です。そこで販売されている商品を避難所でも手にすることができるというのは、束の間ですが、被災者が日常生活を取り戻すことでもあります。避難所生活を送る方の心の安定にもつながるんです」(前同)

※画像は石川県「もっといしかわ」の公式X(旧ツイッター)『@motto_ishikawa』より