■SixTONESネタも散りばめられ……
その証拠に、前作で好評だったトンチキシーンは、ちゃんと残しつつ、パワーアップさせている。今回は交渉人になることを受け入れた武蔵が、空港のダクトから爆弾付きのラッピング梱包で滑り落とされるシーンが《絶対に視聴者笑わせにきてる制作人の思惑にまんまとハマった 》など、X上で大いに盛り上がり、「ラッピング武蔵 」がトレンドに上がっていた。
また、ファンサービスも欠かさない。第3話の予告動画では、収監されている人物の足が見え、前作の最終回で武蔵に身柄を拘束された、青鬼役のSexy Zone・菊池風磨(28)の匂わせが。前作の最終回でも、今回、獣になった駿河と青鬼がメールのやりとりをしていたことを匂わせるシーンがあり、菊池の再登場があるのではないかと、ファンの間で盛り上がっていた。
さらに、謎の男(ジェシー)の免許証が映し出されるシーンでは、生年月日がSixTONESの結成日の5月1日になっているなど、SixTONESがらみで盛り上がらせるネタも仕込まれていて、とにかくキャストのファンを楽しませようという意図が感じられる。ここまでやってくれるなら、マンネリやパクリ疑惑など吹き飛ぶだろう。やはり高視聴率もうなずけるのだ。
「最近のドラマは、リアルタイム視聴が好調な場合、配信サービスの再生回数は伸びないことが多いんです。リアルタイムでテレビを見ながら、Xに意見や感想をポストしたり、ほかの視聴者のポストを楽しむタイプ、自分の都合の良い時間に配信でじっくり楽しむタイプ、繰り返し配信で楽しむタイプなど、ドラマによって視聴スタイルがさまざまになっていることが大きいのです。
しかし『新空港占拠』はリアタイでツッコむ楽しさも、考察をもとに配信で再確認する楽しさも両方ある。視聴率も配信も好調なのは、それが理由でしょう」(ドラマライター/ヤマカワ)
制作側はすべて、わかっていての演出なのだ。みんな大好きなトンチキ演出とファンサービスで突き進めば、冬ドラマを制覇できるかもしれない。