恋人たちが愛を語り合う日として知られるバレンタインデー。日本では女性が本命男性にチョコレートをプレゼントし、愛を告白する日でもある。そんな文化が国内で根付いたのは戦後間もない1940年代後半のこと。大手洋菓子メーカー・モロゾフがバレンタインに恋人へとチョコレートを渡すことを提唱する広告キャンペーンを打ち出したことが、この文化の始まりともされている。
その後、高度経済成長期には職場の同僚や先輩社員へとチョコレートを配る、義理チョコ文化が流行。2000年代に突入すると、友達へとチョコレートを手渡す「友チョコ」がバレンタインの恒例行事になった。そんな流行が近年では大変化。自分へのご褒美としてバレンタインの日に高級チョコを購入する「ご褒美チョコ」が流行っているという。流行文化に詳しいトレンドアナリストの太田まき子氏が解説する。
「友チョコが流行したのは、2000年代初頭からです。しかし、コロナ禍を経て、リモートワークが多くの企業でも浸透。これを機に会社の同僚や友達と会う機会が減った人も珍しくはありません。その結果、バレンタインの日に、日々、頑張っている自分へのご褒美として高級チョコレートを購入する20〜30代の女性が増えているんです」